宇宙航空研究開発機構

突撃!きずな実験レポート 第21回(2013.09.13)

第21回目は和歌山県情報収集伝達訓練において『きずな』を利用した防災利用実証実験を実施しました和歌山県企画部企画政策局情報政策課の菊山様にお話を伺いました。

『都道府県で初の「きずな」を利用した基幹系システムの迂回路接続試験について』

一般社団法人電波産業会 担当部長 越野 真行
和歌山県 企画部 企画政策局 情報政策課
ネットワーク班 主査
菊山 和明
菊山 和明(きくやま かずあき)
平成5年 和歌山県入庁
職業能力開発校にてシステム開発やネットワーク技法等を指導。
その後、和歌山県立医科大学付属病院のオーダリングシステムや、公共工事等電子入札システムの導入担当を経て、現在、和歌山県の地域情報ハイウェイである「きのくにe-ねっと」の管理・運用に従事。

 情報政策課・ネットワーク班の業務内容を教えてください。

『情報系インフラの管理・運用を行っています。』

 和歌山県の地域情報ハイウェイである「きのくにe-ねっと」をはじめ、情報系インフラ全般の管理・運用を専門とし、行政業務の安定的な提供を実施しています。


 平成23年9月の台風12号による紀伊半島大水害発生時には、県庁と東牟婁振興局を「きずな」で接続しましたし、和歌山県殿では自治体衛星通信機構の衛星通信も利用しているようですが、災害時に衛星通信の果たす役割はどのようにお考えでしょうか。

『強靭であり、不測の事態に対して有力な通信インフラだと思います。』

 有線系通信は、大容量かつ高速で、柔軟性も備えていますが、災害に対する弱さを経験する事になり、機動的な衛星通信の可能性に期待するところです。
 今後、南海トラフにおける地震災害対応など、自然災害の脅威に対する備えは避けて通れない問題だと考えています。


県庁の地域情報ハイウェイ接続機器


 これまでに、何回か「きずな」を使用した訓練(実験)を実施してきましたが、「きずな」にどのような印象を持ちましたか。

『短期間で設置でき、輻輳もなく、通信が安定していることに感心しました。』

 衛星通信を利用した、他のサービス事業者と比較しても、優れた通信品質と性能を実感しました。非常事態においても、安定・広帯域の通信を容易に実現できるところが魅力です。

実験結果は防災利用ページへ

平成25年3月に実施した孤立集落通信訓練時のきずな地球局設置風景
(左:和歌山県庁屋上 右:那賀振興局屋上)


 災害時に通信衛星を活用するために要望や課題はありますか。また、将来の通信衛星に期待することは何でしょうか。

『被災地への機器搬送と技術者の派遣、本県の受け入れ体制などに課題。』

 例えば本県の職員でも容易に設置可能な受信設備の開発、また事後の対応だけではなく、機器が常備できれば、と思います。
 また、年々通信需要も高まっていることから、更なる広帯域化を期待したいと思います。