宇宙航空研究開発機構

平成27年度大規模地震時医療活動訓練

実験実施日

平成27年9月1日

実験機関

国立病院機構災害医療センター(DMC)、JAXA

実験場所

海上自衛隊 下総航空基地 千葉県柏市藤ケ谷
千葉大学医学部附属病院(千葉大学病院) 千葉県千葉市中央区亥鼻
筑波宇宙センター ※インターネットゲートウェイ局

実験概要

 JAXAおよびDMCは、地上回線の通信途絶を伴う大規模災害発生時の被災地での医療搬送等の緊急医療活動において、災害派遣医療チーム(DMAT)が活動に必要な情報交換が迅速に行えるよう「きずな」通信の活用の検討やDMAT隊員による「きずな」地球局の操作訓練を行っています。
 今回の訓練では内閣府主催の平成27年度大規模地震時医療活動訓練に係わる広域医療搬送訓練において海上自衛隊 下総航空基地および千葉大学医学部附属病院(千葉大学病院)に「きずな」地球局を設置し、「きずな」回線を利用したインターネット環境を構築し、拠点間を結んでのテレビ会議や広域災害救急医療情報システム(EMIS)、災害救援航空機情報共有ネットワーク(D-NET)による情報収集・発信・共有を行いました。
 また、「きずな」地球局の陸路輸送が困難な場合や時間を要する地点への輸送手段として、JAXAヘリ(川崎重工製BK117C-2型)の有効性を評価しています。今回の訓練では悪天候のためJAXAヘリによる輸送は実施できませんでしたが、訓練前の搭載性確認により可搬型VSAT機材一式をJAXAヘリに搭載しての輸送が可能であることを確認しました。


千葉大学病院:可搬型USAT

下総航空基地:可搬型VSAT


実験結果

◆「きずな」地球局の設置・操作訓練
 下総航空基地は可搬型VSAT、千葉大学病院は可搬型USATのDMAT隊員による設置・操作訓練を実施しました。両局とも2~3人の要員で地球局設置から通信確立、ネットワーク確認を行っています。
 「きずな」地球局の衛星捕捉機能の改修により、コントローラの使用でこれまでよりも短時間で衛星捕捉を完了できています。

可搬型USAT設置

可搬型VSAT設置


 広域医療搬送訓練では、「きずな」によるインターネット回線でテレビ会議やEMISを利用していただきました。


千葉大学病院

下総航空基地


◆D-NETとの接続性確認
 JAXAが研究開発を行っている災害救援航空機情報共有ネットワーク(D-NET)は、災害時に救援航空機の位置情報やミッション遂行状況等必要な情報を共有化するシステムです。今回の訓練では千葉大学病院から「きずな」回線を利用して開発中のWeb版へ接続し、操作性について確認しました。


D-NETの利用


D-NET紹介ページ:
http://www.aero.jaxa.jp/research/star/dreams/dnet/

◆JAXAヘリによる機材空輸
 今回の訓練では、JAXAヘリを利用して訓練前日にJAXA筑波宇宙センターに保管されている可搬型VSATを下総航空基地に、訓練当日は災害医療センターに保管された可搬型USATを千葉大学病院に輸送する予定でしたが、悪天候のため実施できませんでした。
 群馬ヘリポートにおいて、訓練前の可搬型VSATの搭載性確認はできており、継続した訓練を行う予定です。(可搬型USATは過去の訓練で実績あり)また、筑波宇宙センターと災害医療センターのヘリポートでのJAXAヘリの離着陸確認を行いました。


群馬ヘリポートでの搭載性確認