きく8号(ETS-Ⅷ)実験推進ページ

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基本実験

宇宙環境計測について

技術データ取得装置(TEDA)

TEDAは、磁力計(MAM)、帯電モニタ(POM)、積算吸収線量計(DOS)、シングルイベントアップセットモニタ(SUM)で構成されています。磁場データは磁気嵐(高エネルギー電子の増加)による静止軌道上高エネルギー電子警報システムの精度向上に、帯電モニタは衛星帯電解析ソフト(MUSCAT)の検証や帯電警報システムの構築に、積算吸収線量計及びシングルイベントモニタのデータは放射線設計の妥当性確認等にそれぞれ活用されます。

これまでの成果

2006年12月28日にTEDAチェックアウト作業を実施し機能に問題がないことが確認されました。チェックアウト終了後、定常観測モードに移行し、現在も問題なく継続してデータ取得を行っています。

磁場データ(MAM)

MAMデータ公開画面MAMデータに関しては、宇宙環境情報システム(SEES)において、グラフの公開(1週間のリアルタイムプロットデータ)を開始しました(右図:上から全磁力、北向(Hp)、地球方向(He)、東向(Hn)磁場成分 )。静止軌道で磁場観測を行い、公開しているのはNOAAのGOES衛星シリーズに次いで、世界で2番目となります。しかもきく8号は、GOES衛星とは地球の反対側に位置するため、ちょうど昼側と夜側の反位相の磁場データのリアルタイムの公開となり、世界の宇宙天気予報のための定点観測としては画期的なデータを今後、提供し続けることになります。

シングルイベントアップセットモニタ(SUM)

シングルイベントに関しては、2008年3月現在までに50回のソフトエラー(ビット反転)が検出されました。
サンプル:256kbit CMOS SRAM 2個
(32kbyte領域をSUMとして使用)

帯電モニタ(POM)

POMの計測データ例右図にPOMの計測データ例を示します。搭載している3つのサンプル(太陽電池カバーガラス)について、2007年1月14日(横軸はUTで表示)の1日の電位をUT 0時で揃えた変動成分で示しています。POMは地球指向面に搭載されており、日陰と日照の影響を受けます。特に、UT 08時以降、S1(BRR)で電位が急激に上昇しており太陽光の影響(光電子放出)が強く現れています。

積算吸収線量計(DOS)

DOSのデータ右図にDOSのデータを示します。DOSセンサは、衛星の東西面およびTEDAの処理部内に合計7個搭載しています。
図は計測開始時からのドーズ量の変化を示しています。東西面のパネルのすぐ裏に設置したDOSセンサについては、東側の方が西側より高い値を示しました。TEDA内部については、衛星構体とTEDAの構体で2重にシールドされているため、ほとんど変化していません。

今後の予定

得られた軌道上データについては詳細解析および各種補正を行い、警報システムの構築や耐放射線、帯電設計の妥当性確認等に活用していく予定です。